CSの向上をはかろう

「CS(顧客満足)向上のためのサービススタンダード」・・・東京都千代田区
千代田区では、各課の職員によるフレッシュサービス推進委員会で「CS(顧客満足)向上のためのサービススタンダード」を定め、窓口サービスの向上に努めています。このスタンダードは携帯用カード化し、全職員が常時携帯しCS向上に向けて取り組んでいます。

また、外部(民間企業)に調査を委託して窓口・電話サービスの外部評価を行なっており、その結果を公表しています。

同区プレスリリースによると、検証診断実施期間は平成20年12月24日(水)〜21年1月16日(金)、窓口20職場、電話45職場を対象に、診断日を公表せず、職員の窓口及び電話の応対について、覆面調査を実施しました。

その評価結果は、次のようなものとなっています。

(1)総合所見
サービススタンダードを軸にサービス面の課題を明確化し、各課ごとに目標設定をした上で改善に取り組んだ結果、評価項目の達成率が総合評価で窓口72%、電話81%との高い評価が得られました。
こうした取り組みは他の自治体には例がなく、評価員からも昨年度と比較して職員の応対がより向上していることを、応対の印象から感じとれたとのコメントがありました。

(2)診断員からの評価と今後の課題
【窓口】
・いずれの窓口も真摯に対応しており、不快感を持つような案内はほとんど見られません。
・積極的な声かけも多く、より身近な存在と感じられる印象です。
・特に、「お客様の話を共感して受け止め、質問確認しながらお客様の立場にたったベストな提案ができている」満足度の高い応対も見受けられ、日頃の前向きな取り組み姿勢がうかがえます。
・前回同様、「サービススタンダード」の認識や徹底度合いにはまだばらつきが見られます。(特に、「私は、常に目配りと気配りをして、こちらから先に声をかけます」「私は、TPOに応じた笑顔と立ち居振る舞いでお客様に対応します」の2項目)

【電話】
・全体的な印象としましてはレベルの向上がうかがえます。
・なかでも各職員の言葉遣い・質問の仕方・挨拶の言葉がけなどが向上しています。
・最初の挨拶をしっかりとすることを心がけてください。声の第一印象は、その後のコミュニケーションに多大な影響を及ぼします。
・全体的には印象が改善されていますが、サービスの平均化にはさらなる取組みが必要です。

民間では「CS(顧客満足)」は従来より重要な指標ですが、公共機関でもこのような取り組みが行なわれることは良いことですね。

わが国でも将来的には、官民がサービスを競う「市場化テスト」の導入が検討されていますので、同区のようなCS(顧客満足)向上のための仕組みをつくっておくことも重要でしょう。

官民を問わず、気持ちの良い応対を心がけたいものですね。 <参考>
千代田区ホームページ:「区役所のサービス外部評価の結果−窓口や電話での対応を評価」(2009年3月27日プレスリリース)